はじめに

フラッグフットボールの授業を終えたとき、子供たちは誰もが楽しかった、またやってみたいという思いを抱いてくれます。フラッグフットボールは、取り組みの中でお互いがコミュニケーションを図り、協力しながら目標達成していくと特徴をもっているため、子供たちは今までの体育では体験したことのない強いつながりを感じます。
次の文は、授業後のある女の子の感想です。

「わたしは走るのがおそいので、ブロックを何回もしました。しっかりブロックできたときは、うれしかったです。最初は、ボールを投げてもぜんぜんボールは飛ばなかったけど、練習していると、少しずつ、ボールが飛ぶようになってきて、うれしかったです。作戦が成功したときはうれしかったです。失敗したときはすごくくやしかったです。やっているうちに、チームワークもよくなってきたときはうれしかったです。わたしが失敗したことで、仲間われしたときがあって、その時、みんなやる気をなくして作戦が失敗したことがありました。うれしいことや、くやしいこと、いろいろあったけど、フラッグフットはすごく楽しかったです。それに、チームワークは、すごく大切だということを学ぶことができました。フラッグフットができて、すごくよかったなと思いました。運動がきらいなわたしでも、フラッグフットは大好きです。また、フラッグフットをやりたいと思いました」
彼女は、いわゆる「走り」では活躍できない代わりに、ブロックという役目を果たすことでみんなに貢献していることを見い出しています。自分の弱点に捕らわれるのではなく、自分が貢献できることに焦点を当てて取り組んだことに、彼女の強い自己肯定感を感じます。
また、チームワークの大切さを学んだ過程の中で、さまざまなコミュニケーションが生まれたことが容易に理解できます。このように、子ども達はフラッグフットボールの授業を通して「自己肯定感」や「コミュニケーション力」を高めていきます。
フラッグフットボールは、リーダーシップ、協調性、コミュニケーション力等の醸成にも役立つ「教育的価値」の高さを持っています。

新・学習指導要領
2017年3月31日付で発表された学習指導要領で、フラッグフットボールが小学校高学年において、学習指導要領「本篇 」への掲載が確定しました。


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